訪問看護師の在宅における役割は、医療と介護の橋渡しをすることと言えます。

この記事では、訪問看護の役割について詳しく解説していきます。

本記事の内容

  • 訪問看護師とはどんな仕事?
  • 訪問看護の現状
  • 訪問看護師は介護と医療の橋渡し

 

訪問看護とはどんなお仕事?

訪問看護とは、病気や障害を持った方が住み慣れた地域やご家庭で、その人らしい療養生活が送れるように支援するサービスです。看護師が実際に自宅(及び高齢者住宅等)に訪問し、看護サービスを提供します。

また、利用者様とそのご家族の間に立ち相談に乗ったりすることはもちろん、担当のケアマネジャーや主治医への報告や相談も欠かせない業務の一つです。

訪問看護師の詳しいお仕事の内容は、別記事にて解説しておりますのでそちらをご覧ください。

訪問看護の現状

次に訪問看護の現状を見ていきましょう。ここでは「訪問看護利用者数の現状」と「訪問看護師の人数」という2つの現状をお話していきます。

訪問看護利用者数の現状

1ヶ月あたりの訪問看護利用者数は平成28年の時点で約42万人と、近年の増加が著しくなっています。特に、要介護度別の割合では、要介護1、2の割合が増加傾向にあることがグラフからも見て取れます。

また、2020年の日本の高齢化率は28.7%となっており、約3,617万人が65歳以上ということになります。これらの数字は今後更に高くなると予測されており、訪問看護の利用者数も高齢化率に応じて増えるというのは容易に想像ができます。

(出典:厚生労働省 在宅医療の現状)

訪問看護師の人数

厚生労働省のデータによると、訪問看護ステーションに勤務している看護師は2016年で約3万7000人。2007年はそれぞれ約2万人でしたから、この10年の間に訪問看護ステーションで働く看護師はおよそ1.8倍に増えたことになります。

とは言え、訪問看護ステーションで働く看護師の割合は全体的に見るとまだまだ少なく少数派です。病院や診療所などの比較的待遇が安定しているところに就業するという傾向はまだ残っているようですね。就業場所別の看護職員の割合を見ると、訪問看護ステーションはわずかに2%しかなく、訪問看護の利用者数の増加に比べ、実際に訪問看護師が不足しているという問題が浮かび上がっています。

(出典:衛生行政報告例 ※看護職員は看護師、准看護師、保健師、助産師の合計)

しかしながら、病床の削減や在宅医療への移行を積極的に促す国策など、実際に訪問看護への追い風となる施策が行われているのも事実であり、訪問看護がこれから無くてはならない存在になることは間違いないでしょう。

訪問看護は介護と医療の橋渡し

訪問看護の役割を一言で表すならば、介護と医療の橋渡しという言葉が適切です。

利用者様には、悩みや困っていることなどについて、担当医に直接言い出しにくいこともあります。こうした場合、訪問看護師が双方の橋渡し的な役割を担っています。患者さんとその家族に寄り添い、担当医には話しにくい気持ちや変化をくみ取ることも訪問看護師の役割の1つです。

そのためには、信頼関係を構築することはきわめて重要なことです。また、患者さんだけではなく、ご家族から話を聞いたり、家族への説明をするのも訪問看護師の役割です。そのため看護師の言葉は、利用者様やご家族、医師との信頼関係に影響することもあり、発言への心遣いは忘れてはなりません。

利用者様やご家族に話した内容が正確に伝わっているか、受け止め方がずれていないかなどを、タイミング、表現、話し方に注意しながら、同じ目線に立ち、納得してもらえるようにすることが大事になってきます。

まとめ

  • 訪問看護とは、病気や障害を持った人が住み慣れた地域でその人らしく生活できるよう支援するためのサービス
  • 訪問看護師は年々増えてきているが、割合的には少なく、人手不足感がある。
  • 訪問看護師は在宅医療において必要不可欠な存在となる。
  • 訪問看護師は「介護」と「医療」の橋渡しとして、利用者様やそのご家族と信頼関係を築くことが大事になってくる。