訪問看護の利用者を増やすには、営業活動が欠かせません。

しかし、一言で「営業」と聞くと、苦手意識を持ってしまう方も多いのではないでしょうか。

この記事では、訪問看護の営業で成果が出やすい7つのコツを紹介します。

記事を読めば、営業時に必要なノウハウを理解できるでしょう。

これから訪問看護の営業をする機会がある方は、ぜひ参考にしてください。

 

訪問看護の営業活動とは

「営業」と聞くと、「言葉巧みに話さないといけないんじゃ……」と思う人も多いですよね。

わかりやすく営業と謳ってはいますが、訪問看護の営業活動は、「自分達を知ってもらうための認知活動」です。

上手に喋る必要も、クロージングなどのテクニックを駆使する必要はないので、まずは安心してくださいね。

 

そもそも訪問看護は病院と違い、患者さんが診療に来て報酬が発生するということはありません。

ケアマネジャーや病院のソーシャルワーカーなどから相談を受けて、サービスを提供することで、初めて報酬が発生します。

そのため、訪問看護の依頼をしてもらえる方々に対して、「自分達はこんなことができます!」と知ってもらうために営業活動が必要となるのです。

次は具体的に、どのような所に営業へ行くのかをみていきましょう。

 

訪問看護の主な営業先は5つ

訪問看護の営業で、主に行く営業先としては以下の5つがあげられます。

  1. 居宅介護支援事業所
  2. 地域包括支援センター
  3. 病院
  4. 診療所
  5. 各都道府県の訪問看護協会

ここでは、各営業先の特徴を解説していきます。

居宅介護支援事業所

居宅介護支援事業所とは、ケアマネジャーが所属する事業所です。

ケアマネジャーは介護保険制度において、ケアマネジメントを実施する有資格者。

要支援・要介護認定を受けた人からの相談を受け、介護サービスのケアプランを作成し、他の介護サービス事業者との連絡・調整などの取りまとめを行います。

ケアマネジャーは業務上、利用者やその家族との交流も多いので、訪問看護未経験の利用者を紹介してくれる機会も多いです。

そのため、普段から居宅介護支援事業所との関係作りが大切になってきます。

地域包括支援センター

地域包括支援センターは、介護保険法で定められた地域住民の保健・福祉・医療の向上、虐待防止、介護予防マネジメントなどを総合的に行う機関です。

センター内には、保健師や主任ケアマネジャー、社会福祉士などが在籍しています。

地域包括支援センターが主体となり、担当エリアにある事業所の交流会や研修、地域住民に向けてのイベントなどを行うことがあります。

そうした場所では、事業所情報が発信される機会もあるため、定期的な訪問で交流を深めておくと良いでしょう。

病院

病院の大きな分類は、病床数(ベット数)が20床以上を「病院」、19床以下を「診療所」とされています。

訪問看護はサービスを開始するにあたり、指示書が必要になるため、主治医となる多くの医師と知り合いになることが大切です。

また、病院では地域医療連携室などで勤務するソーシャルワーカーや看護師などと、定期的に交流を図り関係性を築ければ、利用者の紹介に繋がるかもしれません。

診療所

診療所も、新規の利用者を紹介してくれる先になります。

なぜなら、急性期等の病院から退院したあとは、診療所の医師が在宅療養を必要とする利用者の主治医となることが多いためです。

診療所には以下のような種類があります。

  • 内科
  • 整形外科
  • 皮膚科
  • 心療内科
  • 小児科
  • 外科
  • 耳鼻咽喉科
  • 循 環器科
  • 脳神経外科
  • 泌尿器科

上記の中から、訪問看護に関係する診療所を中心に営業を開始すると良いでしょう。

この他、地域の在宅医療を 24 時間体制で支える「在宅療養支援診療所」 があります。

各都道府県の訪問看護協会

訪問看護ステーション協会には、地域の訪問看護事業所に在籍する管理者や関係者が集まります。

そこでは、地域の在宅医療に関する情報交換や、さまざまなテーマでの講習や講演会、研修などが実施されています。

地域の訪問看護関係者とコミュニケーションを図ることで、医療関係者との関係性も深まり、ケアマネージャーや病院の情報など、事業所運営に役立つ情報を得ることができます。

営業先の特徴がわかったところで、次からは訪問看護の営業で成果を出すにはどうすれば良いのかを見ていきましょう。

 

訪問看護の営業で成果を出す7つのコツ

訪問看護の営業で成果を出すコツは以下の7つです。ここではそれぞれのコツを詳しく解説していきます。

  1. 挨拶は元気よく笑顔で
  2. お伺いをした目的を伝える
  3. ステーションの強みや実績をしっかり伝える
  4. 話す時間は極力短くする
  5. 相手の話をしっかり聞く
  6. 質問できそうなら積極的に聞いてみる
  7. 最低でも月1回は顔を出す

1.挨拶は元気よく笑顔で

基本的なことですが、営業先で出迎えてくれた方には、笑顔で元気の良い挨拶を心がけましょう。

印象の良い挨拶をすることで、相手に安心感を与えることができ、良好な人間関係を築きやすくなります。

具体的には以下のようなポイントを意識すると良いです。

明るくはっきりとした声
相手の目を優しくみる
口角を上げた微笑み程度の笑顔

上記の点を意識して挨拶すれば、相手から話をしてくれたり、思わぬ相談がもらえたりする場合も大いにあります。

元気の良い挨拶はすぐ実践できる要素なので、ぜひ取り入れてみてくださいね。

2.お伺いをした目的を伝える

営業に訪れた際は、何のために来たのかを最初に伝えましょう。

目的を最初に言うことで、こちらの伝えたい内容がより相手に届きやすくなります。

たとえば新規開設のご挨拶が目的の場合は、「近所に訪問看護ステーションを開設しましたので、ご挨拶にお伺いしました!」というような形です。

反対に、目的を言わずに話を始めてしまうと、なにが言いたいのか理解されにくいため、嫌がられるケースも少なくありません。

まずはお伺いした目的を明確に伝え、その後に伝えたい内容を伝えていきましょう。

3.ステーションの強みや実績をしっかり伝える

訪問看護の営業で成果を出すには、何かしらの印象を与えておかなくてはいけません。

そのため、ステーションの持つ強みや実績などをしっかり伝えていく必要があります。

強いて言うなら、近隣にある訪問看護ステーションと差別化できる強みや実績が理想です。

参考までに、当ステーションの例をあげます。

私たちのステーションは運営会社が調剤薬局であるため、開設当初は「お薬の一包化と服薬管理を一貫して行える」という点が、他のステーションにはない強みでした。

「お薬の一包化と服薬管理を一貫して行える」という強みを明確に伝えることで、実際に服薬管理のご依頼をいただけるようになりました。

上記の例は一部ですが、近隣ステーションにはない強みを打ち出したことで、相手方の印象に残りやすくなったのではないかと考えられます。

まずはステーションの持つ強みや在籍する看護師の実績などを洗い出し、効果的にセールスポイントを打ち出していきましょう。

4.話す時間は極力短くする

営業でこちらが話す際は、極力簡潔に短く話すことが大切です。

相手は忙しい中で対応してくれている場合が多いため、ダラダラ話しをしてしまうと、返って悪い印象を持たれる場合があります。

簡潔に話すコツとしては、冒頭で結論を先に伝える方法があげられます。

たとえば「空き情報が更新したことを伝える」が営業テーマであるなら、以下のような流れを取ります。

まずは空き情報を更新したことを伝える
具体的に何曜日の何時頃に空きがあって、確保できるサービス時間を伝える
空き情報のチラシがあれば、併せて確認してもらうよう促す

少しざっくりですが、このように結論を先に伝えられれば、話の内容に筋が通りやすくなり、その後の展開にも説得力を持たせられやすくなるでしょう。

5.相手の話をしっかり聞く

営業でもっとも大切なことは、相手の話をしっかり聞くこと。イメージとしては、利用者やそのご家族の話を傾聴するのと同じです。

自分の話をしっかり聞いてくれた人には、自然と好意を持ちやすくなります。

また、相手が話してくれる内容には、イマ解決したい課題や悩みが詰まっていることが多いです。

そのため、しっかりと話を聞いた上で、看護師としての適切なアドバイスや提案などを与えることができれば、そのままお仕事をいただけるケースも少なくありません。

忙しい中でも自分を頼って話をしてくれるのですから、誠意を持って対応するよう心がけましょう。

6.質問できそうなら積極的に聞いてみる

相手が忙しそうにしている場合は除いて、できそうであれば何個か質問をしてみるのも効果的です。

その際、とくに難しい質問をする必要はありません。

たとえば居宅へ営業に行ったのであれば、対応してくれたケアマネジャーや事業所について質問するのも良いでしょう。

具体的には、どのような利用者を担当することが多いかや、事業所には何名くらいケアマネがいるのかなど些細な内容で構いません。

質問をすることで、相手は「自分に興味を持ってくれている」と思ってくれるため、距離が縮まりやすくなります。

また、話の流れで相手から逆質問をされることもあるため、そうしたきっかけからお仕事の相談を受けることもあるかもしれません。

7.最低でも月1回は顔を出す

訪問看護の営業で大切なポイントは、事業所に顔を出す頻度。

訪問頻度が多すぎると嫌がられますが、最低でも月1回は必ず顔を出すべきです。

定期的に事業所を訪れることで、顔を覚えてもらえる上に、ステーションとしての認知度を上げることができるため、結果的に利用者の獲得に直結します。

言うならば、訪問看護ステーションへの依頼数は、営業の数に比例すると言っても過言ではありません。

もちろん、日々の業務で忙しくなると、なかなか営業に出向くのが億劫になりますよね。

しかし、営業を頑張れば利用者の数は着実に増やすことができるので、継続して顔を出すようにしましょう。

コロナ禍での営業活動はどうすれば良いか

緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の発令を受け、地域によっては従来の営業活動がしにくくなったというステーションもありますよね。

流行はいったん落ち着いたとは言え、100%本来の営業スタイルに戻せないという状況も否めません。

そうした状況下では、より営業活動のあり方を考えていく必要があります。

大切なのは何をするかではなく、相手が「助かった、仕事がやりやすい」と思ってもらえることです。

そのためには連携相手がどういった職種なのか、どのような環境で働いているのかを知り、適切にアプローチをしましょう。

たとえば、相手が「困っていそうなこと」や「どのような情報があれば助かるか」といったことを想定し、タイムリーに情報共有をしていくなど。

従来の営業活動がしにくくなった今だからこそ、相手の立場に立ち、「一緒に仕事をしてよかった」と思ってもらえるステーションになれば、自然と依頼も増えていくのではないかと思います。

 

訪問看護の営業は簡潔に、頻度は最低でも月1回

訪問看護の営業は、利用者の獲得に直結する大事な要素です。

実績を伸ばしている訪問看護ステーションは、営業活動を積極的に行っている傾向にあります。

そのため、新規開設時はもちろん、利用者の紹介頻度が減ってきたと感じるのであれば、その原因の1つは「営業不足」かもしれません。

訪問看護の営業時に大切なポイントは、「話す時は簡潔に、頻度は最低でも月1回行う」です。

今回紹介した営業のコツを参考に、効果的で成果の出やすい営業を行いましょう