低血糖になったときの対処法3つと予防のポイント
この記事では糖尿病患者さんを支える方々のために、低血糖になった場合の対処法や予防について解説していきます。
記事を監修した薬剤師
イワタ調剤薬局
◆低血糖とは
低血糖とは、血糖値が下がりすぎることでさまざまな症状が出る状態の事を指します。
低血糖の原因としては
- 糖尿病治療中に薬の量を誤る
- 糖尿病の薬と他の薬を併用して相互作用が起こる
- 食事が遅れる
- 飲酒や長時間の運動
といった事が原因です。
低血糖の症状は人によってさまざまで、異常な空腹を感じ、過食に陥る人もいます。
自分がどのような症状が出やすいかを知っておく事が大切です。
◆低血糖の主な症状
低血糖時に出る主な症状は以下の通りです。
- 異常な空腹感
- 冷や汗をかく
- 動悸
- 手指のふるえ
- 生あくび
- 眼のかすみ
- 集中力の低下
- 強い脱力感
- けいれん
◆低血糖になった時の3つの対処法
低血糖症状がもし起こった場合、危険な状態なので、症状が軽いうちに治さなければなりません。
では低血糖時の対処法として、どのような事をすると良いのでしょうか。
1.ブドウ糖を10g口に入れる
※砂糖の場合には、ブドウ糖の倍(20g)をとりましょう。
ただし、使用中の薬やサプリメントによっては、砂糖ではなく必ずブドウ糖で対応しなければならないものがあるので注意しましょう。
2.ブドウ糖を含む清涼飲料水やジュースを150〜200mL飲む
果糖・ブドウ糖液などの表示があるものを飲みましょう。
商品によっては血糖を上げる効果のない人工甘味料が入っているものがあるので事前に確認が必要です。
3.自動車を運転する人は、必ずブドウ糖を車に常備
運転時に低血糖の気配を感じたら、ハザードランプを点滅させ、直ちに車を路肩に寄せて停止し、携帯しているブドウ糖を含む食品を速やかに摂取しましょう。
運転する直前に血糖値を測定することが望ましく、低血糖を起こしやすい人は、空腹時の運転を避けること、または何か食べてから運転するように習慣づけることが大切です。
低血糖症状を起こした場合は、必ず早めに石に報告してください。
◆低血糖を予防するポイント
低血糖を予防するために、次の3点がとても大事なポイントです。
- 医師、薬剤師から指導された薬の量や服薬方法を守りましょう。
- 激しい運動や空腹時の運動などは低血糖を起こしやすくするため注意しましょう。
- 他の薬と併用することで低血糖を起こすことがあるため、他の医院に通院するときは糖尿病の治療薬を服用していることを医師、薬剤師に必ず伝えましょう。
◆ご家族や周りの方へ
低血糖の対処を行ってから15分たっても、患者さんの低血糖症状が治らない場合は
- 再度同じ量を飲んでもらう
- 口からブドウ糖を摂れない状態の時は、ブドウ糖、砂糖を唇と歯茎の間に塗りつける
上記2つの方法を試してみてください。
万一に備えて、糖尿病患者であること、服用している薬剤名などを記したカードを常に持っておくようにすると、低血糖が起こった時に周りの人の適切な対応が可能となります。