訪問看護師に向いてる人と向いてない人の特徴と性格

訪問看護に興味はあるけど、自分が向いているかどうかわからないと言う方は多いですよね。

自分に訪問看護師として適正があるかわからないまま働いてしまうと、後悔する可能性もあります。

そこで、この記事では、訪問看護に向いてる人と向いてない人の特徴を解説。

この記事を読めば、自分が訪問看護師に向いているかどうかが理解できるでしょう。

記事の後半では、訪問看護師として働く上で、必要な要素についても触れています。

ぜひ参考にしてくださいね。

 

訪問看護とは?

訪問看護とは看護師がお宅に訪問し、利用者の病気や障害に応じてケアを行うサービスです。

「病気や障害を抱えていても、住み慣れた家で暮らしたい」という方や、「最期は自宅で過ごしたい」という方が増える中、訪問看護はそうした人たちには欠かせない存在となります。

また、赤ちゃんから高齢者に渡り、幅広い年代の方に必要な支援が行える点も、訪問看護の大きな強みとなっています。

訪問看護の仕事内容について詳しく知りたい方は、「【現場が伝える】訪問看護の仕事内容とは?働く良さや大変なことも解説」で解説しているので、合わせてご確認ください。

 

訪問看護師に向いてる人の4つの特徴

訪問看護に向いてる人の特徴

訪問看護師への転職を考えた時など、自分が訪問看護師として働けそうかを確認するためには、向いている人の特徴を知ることが大切です。

ここでは、訪問看護師に向いてる人の特徴について見ていきましょう。

1.生活に寄り添う看護がしたい人

病院などで行う看護は治療が最優先となりますが、訪問看護は生活に寄り添うケアを優先的に行う必要性があります。

1件あたりの所要時間は基本的に30分~1時間分程度となっているため、利用者にもっと寄り添った看護をしたいという人は、訪問看護師に向いているかもしれません。

1人の利用者とその家族としっかり向き合うことで、生活を支える一部になりたいという気持ちが大切です。

2.プライベートと仕事を両立させたい人

病院での勤務だと夜勤になる可能性がある上に、土日が休みにならないこともあるなど、生活リズムが不規則になりやすいのが難点です。

しかし訪問看護師は、夜勤がなく土日が休みになることが多いので、プライベートと仕事を両立させたい人に向いています。

もちろんステーションにもよりますが、オンコール対応があったとしても基本的に自宅で待機となる場合が多いでしょう。

また、夜勤がない割に、給料水準も高い傾向にあるのが大きなポイントです。

3.人と話すのが好きな人

訪問看護はさまざまな利用者とその家族と向き合っていく機会が多いため、人と話すのが好きな人ほど向いていると言えます。

看護に役立つ情報を収集するのはもちろん、利用者の意思を尊重したケアを行うなど、コミュニケーションスキルが高ければ活躍の場は増えるかもしれません。

また、多施設多職種と連携する必要性もあるので、情報の共有などができるようにコミュニケーションを取る必要性もあるでしょう。

4.挨拶やマナーがしっかりしている人

基本的なことではありますが、挨拶やマナーがしっかりしている人も向いていると言えるでしょう。

なぜなら挨拶やマナーがしっかりしている人ほど、利用者から好印象を持たれやすいためです。

自宅に上がらせていただく以上、必要最低限の挨拶やマナーができている人でないと安心できないという利用者もいます。

そのため、訪問看護は基本的な挨拶やマナーから始まると言えるでしょう。

 

訪問看護に向いていない人の特徴

訪問看護に向いてない人の特徴

訪問看護師に向いてる人には様々な特徴がありますが、逆に向いていない人もいるため、そのまま働き続けるのが苦痛に感じるかもしれません。

ここでは、訪問看護に向いてない人について見ていきます。

責任感が強すぎて心配性な人

訪問看護はオンコール対応や緊急訪問の対応があるので、責任感が強すぎる人や心配性な人は向いていないかもしれません。

自宅で待機できるとはいえ、就業後や休日にいつ電話がかかってくるかはわかりません。

また、自宅で待機している時に何かあったらどうしようと心配でたまらなくなる人ほど、訪問看護の仕事が辛いと感じやすいでしょう。

他人の家に入ることに抵抗がある人

訪問看護は他人の家に上がって看護をする仕事なので、他人の家に上がるのに抵抗がある人は向いていないと言えます

たとえば潔癖症の人だったり、動物アレルギーを持っていたりするなど、さまざまな問題を抱えている人もいるでしょう。

こうした環境に慣れそうにない人は、訪問看護師に向かないかもしれません。

てきぱきと業務をこなしたい人

訪問看護は比較的落ち着いた状況下で看護を行うケースが多いため、病院のような忙しい環境下に身を置きたい人には向いていないかもしれません。

病院では常にさまざまなタスクや処置を片付ける必要性がある上に、患者の看護をひっきりなしに行うことになります。

訪問看護は病院ほどの忙しさがないため、逆に落ち着かない人は向いていないでしょう。

仕事へのこだわりが強い人

訪問看護は利用者の状況・状態に合わせて臨機応変に対応する必要性があるので、病院でのケアが好きな人には向いていないかもしれません。

協調性なくして続けるのは難しい訪問看護は、自分の価値観や考えで仕事がしたい人は厳しい場合があります。

 

訪問看護師として働く上で必要な4つの要素

 

訪問看護師として働く上では、以下の4つが必要となります。

  1. 信頼を得ること
  2. しっかりとコミュニケーションを取ること
  3. 自ら利用者の意図を汲んで行動すること
  4. 体力や精神力が強いこと

ここでは、それぞれの項目を1つずつ見ていきましょう。

1.信頼を得ること

訪問看護において重要な点は、利用者やその家族からの信頼を得ることです。

基本的に医療や看護の技術や経験、知識が豊富であればいいと考える人もいます。

しかし利用者やその家族が、その良し悪しを判断するのは難しいでしょう。

利用者やその家族が重要視しているのは、「この人にケアを任せても問題ないのかどうか」です。

このことから、信頼される訪問看護師になるために、「挨拶やマナーをしっかりすること」・「約束を守ること」・「話をしっかり聞くこと」などを心がけることで少しずつ信頼を得ることが大切です。

2.しっかりとコミュニケーションを取ること

訪問看護は利用者やその家族と接する機会が多いため、コミュニケーション能力が必要不可欠です。

さらに数人のスタッフと交代でケアをすることもあるので、他のスタッフとのコミュニケーションが重要でしょう。

たとえば利用者やその家族が安心して任せられるよう、他愛のない話をしたり、利用者の状態を知るために話し合ったりする場合があります。

また、他のスタッフと交代する際にどんな状態なのか、どんなケアが必要なのかなど、さまざまな話し合いを必要とします。

3.自ら利用者の意図を汲んで行動すること

病院などでは指示されたケアを行うだけでなく、他の人がフォローに入ってくれることも多いので、その分働きやすいと言えます。

しかし、訪問看護は基本的に一人で対処しなければならないため、指示を待っているだけでは本当に利用者が満足するケアはできません。

利用者に関する情報量が少ない中で、何を求めているのか、何をしてほしいのかなど一挙手一投足から判断して自ら行動する必要があります。

満足してくれるケアをするためにも、多方面から積極的に情報収集を行い、問題を見逃さないように自発的に動ける行動力が必要です。

4.体力や精神力が強いこと

訪問看護は、1日1件しか行わないわけではありません。

訪問するエリア内で、自分が担当する利用者の自宅へ移動しなければならないため、体力的に自信がないと看護どころではなくなる可能性があります。

1日に5件か6件ほど訪問する場合、何キロも移動しなければならなかったり、場合によっては1日に合計10キロ以上移動したりすることもあるでしょう。

また天候によっては、さらに体力的にも精神的にも消耗が多くなることもあります。

強風や大雨、大雪、真夏日など、移動するだけでもかなり消耗してしまうことから、体力や精神力が強くないと働き続けるのは厳しいかもしれません。

訪問看護を利用する人の特徴は?

訪問看護の利用者は、訪問看護を必要とする赤ちゃんから高齢者までが対象です。

もう少し細かい話をすると、かかりつけ医から「訪問看護指示書」を受けることで、訪問看護サービスは利用できるようになります。

実際に利用する方の主な看護内容としては、「病状観察」が圧倒的に多く、「本人の療養指導」や「リハビリテーション」が次いで多くなっています。

(引用:公益財団法人日本訪問看護財団|訪問看護の現状とこれから2021年版

病院と訪問看護の違い

病院と訪問看護の大きな違いは、「看護の目的」ではないかと考えています。

これは、病院では「治療」を目的としますが、訪問看護では「支援」を大元の目的としているためです。

そのため、医療的ケアに限らず、入浴介助や機能訓練といったリハビリテーションも、訪問看護のサービス内容に含まれます。

また、利用者のご家族にアドバイスをしたり相談を受けたり、時には福祉用具導入へのサポートをしたりすることも少なくありません。

つまり訪問看護は、利用者が快適に療養生活を送れるよう、医療面にとどまらない支援を目的としている点が、病院との大きな違いだと言えるでしょう。

ちなみに訪問看護では、利用者を紹介してもらうための営業活動が必須業務となります。この点も病院とは大きく異なる点です。

訪問看護の営業活動について詳しく知りたい方は、「訪問看護の営業とは?成果を出す7つのコツと営業先の特徴」も併せてご覧ください。

よくある質問

ここでは訪問看護に関する、よくある質問をまとめました。ぜひご活用ください。

訪問看護の将来性は?

訪問看護は非常に将来性のある分野です。

特に日本においては、高齢化が進むことに伴い介護需要が急増しています。

その理由の1つとして、死亡場所の大半を占める病院や老人ホームの不足が挙げられます。

また、病院の在院日数の短縮も、訪問看護が重要視される一つの要素でしょう。

以上のことから、訪問看護は今後ますます需要が高まり、将来性は高いです。

訪問看護師はなぜ少ないのですか?

将来性の高い訪問看護とは言え、訪問看護師が足りていないという現状は否めません。

なぜ少ないのかと言えば、高齢化に伴う介護需要に追いついていないという背景が挙げられます。

もちろん、現場で働く看護師のストレスや負担が大きく、なかなか職場に定着しにくいという要因もあるでしょう。

また、病院に比べると賃金や待遇が劣る場合もあるため、結局は病院勤務に戻ってしまうというケースも。

こうした事態を防ぐため、待遇や職場環境を整え、訪問看護師としてのキャリアアップを促進させることが必要だと考えています。

訪問看護師に向いている性格はありますか?

一概に断言できるものではありませんが、以下のような性格の人は訪問看護師としての適正があると考えています。

  • 聞き上手でコミュニケーションを取るのが好き
  • 1人1人に寄り添った看護がしたい
  • チームで何かを成し遂げるのが好き
  • 臨機応変に対応ができる
  • 不安な時は誰かに相談できる

上記すべてに当てはまる必要はありませんが、いくつか当てはまる場合は訪問看護師としての適性があるかもしれません。

 

訪問看護は利用者とその家族に信頼されることが大切

訪問看護は病院で働く看護師とは違い、利用者の状況・状態に合わせて臨機応変に対応する必要性があります。

このことからも、訪問看護に向いている人と向いていない人はハッキリしているかもしれません。

人と話すのが好きな人や生活に寄り添う仕事がしたい人などは、訪問看護の仕事を行うのがおすすめです。

訪問看護は利用者やその家族から感謝されたり、利用者が回復していく様子が見られるなど、とても大きなやりがいが感じられる仕事です。

さまざまな利用者に寄り添うことで笑顔にしてあげたいという想いがある人は、ぜひ訪問看護の仕事を行ってみてはいかがでしょうか。

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